【演劇観てきた感想】アマヤドリ『天国への登り方』

4.0
アイキャッチ画像 演劇

フライヤー画像

出典:アマヤドリ http://amayadori.co.jp/

おすすめ度:☆☆☆☆★
公演期間:2023/03/23(木)~2023/03/26(日)
劇場:シアタートラム
脚本・演出:広田淳一
出演:一川幸恵、沼田星麻、榊菜津美、大塚由祈子、相葉るか、相葉りこ、深海哲哉、徳倉マドカ、河原翔太、宮川飛鳥、堤和悠樹、星野李奈、宮崎雄真、宮本海、野崎詩乃、都倉有加

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あらすじ

舞台は「観光地としての安楽死特区」──。この町では観光の目玉として、より安楽に、より尊厳を保った形での死に方を様々なサービスとして提供している。超高齢化社会と終活の問題、そして、究極の自由とも言うべき「死ぬ自由」という観点をベースに、それぞれが孤独に向き合うしかない「死」の問題を重層的かつ多角的にあぶり出す戯曲。2019年1月に初演され好評を得た異色作の、満を持しての再演。

出典:アマヤドリ http://amayadori.co.jp/
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作品の感想

注意

あくまでも個人の感想、若干ネタバレを含むため閲覧注意

演出・脚本:☆☆☆☆★

アヤマドリ作品は、お話のスジが難解だったり、急に終わったりするので、インパクトの割に覚えていないことが多い。本作品も初演をあうるすぽっとで観ているのだが、かなりの部分を忘れてしまっている。覚えているのは、相葉るかが安楽死するキツネ(蜂ヶ谷のこと)演ってたなぐらい。つまり、声が好きな役者の印象がちょっと残っているぐらいのレベルで、更にその記憶にある部分の配役が変わっているので非常に新鮮な気持ちで観た。

結果、物凄く分かりやすくなっている(気がする)。初演は本当に大枠のスジを覚えていないぐらいだが、今作は非常に分かりやすい。しかも、アマヤドリではあまり感じない”演劇観ている感”がした。

シアタートラムは、小劇場の中では大箱で天井も高く奥行きもある舞台、且つ、客席も多いため、いつも観ている人以外にも届くように意識されているのだろうか?(なら、何故同規模以上の初演のあうるすぽっとの内容を覚えていない?)などと思ってしまった。

もしかしたら、コロナを経て自分自身の生死観に変化が出ているのかもしれない、幸いにも身近な人間を失うような不幸は経験していないのだが、社会情勢の変化が何らかの影響を自分にももたらしているのだろうな、という気づきを得た。

俳優:☆☆☆☆★

相葉るか

いつも不思議なのだが、声が凄く印象的で独特。ちょっとダークサイドで毒があったりするキャラクターを演じているときの納得度(説得力)が凄い。妹の相葉りこと骨格(顔立ち)は似ているのに、こちらは陽のイメージがあって聞こえてくる声が似てはいるが決定的に何かが違う。

一川幸恵

アマヤドリは、どの役者をとっても発声が良く身体がキレる俳優ばかりで練度が異常なのだが、その中でも群舞のキレが段違いに際立つ。言葉を失っていく演技も心を打つものがあった。

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まとめ

難解な印象のあるアヤマドリだが、今作は非常に観やすかった。今後の作品はどうなっていくのだろう?

コメント

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