コロナ禍で観逃した痛恨の舞台のひとつを観劇三昧でネット観劇してみた
初めて現地参戦していない作品
そしてアガリスクエンターテイメントの代表作『ナイゲン』のリニューアルバージョン(2022年版)が昨日(6月21日)から公演スタート、週末駅前劇場に観に行くのが楽しみ!
出典:アガリスクエンターテイメント http://www.agarisk.com/
おすすめ度:☆☆☆✬★
劇場:観劇三昧(ネット配信)
脚本・演出:冨坂友
出演:淺越岳人、伊藤圭太、榎並夕起、鹿島ゆきこ、熊谷有芳、塩原俊之、津和野諒、前田友里子、矢吹ジャンプ、斉藤コータ
あらすじ
“極左暴力集団のゆるふわホームコメディ!”
15周年イヤーに突入したアガリスクエンターテイメントの新作公演は、久々出演の塩原俊之含む劇団員と、劇団員より本公演に出てる斉藤コータ(コメディユニット磯川家)という最もコアなメンバーでお送りする、アガリスク色濃厚な一本!現代に生きる過激派左翼団体の若者達がルームシェアする一軒家で巻き起こる、生活感たっぷりの珍騒動!?オルグ!ゲバルト!モロトフカクテル!来週も総括総括ゥ!
2020年に上演予定だった劇場公演を延期し、それまでの間に舞台版のスピンオフを「ドラマ版」として創作。クラウドファンディングの達成により大阪公演を追加して、満を持しての劇場公演。
出典:アガリスクエンターテイメント http://www.agarisk.com/
作品の感想
あくまでも個人の感想。ネタバレありのため閲覧注意
演出・脚本:☆☆☆★★
コロナ禍により上演延期となり、これまでの構成と全く違う、30分前後の短編連作の形式になっていて、舞台版は全13話の1,6,7,11,12,13話で構成されており、飛んでいる各話も観劇三昧で観れるのだが、この記事ではあくまでも舞台版としての単体の感想(後で全話観ます)
アガリスクといえば『ナイゲン』、『時をかける稽古場』、『紅白旗合戦』(『卒業式、実行』)、『〜その企画、共謀につき〜 「そして怒濤の伏線回収」』などのワンシチュエーション(に近い)作品が主流のイメージだが、最近の創作は『わが家の最終的解決』や『いざ、生徒総会』などが増えており、本作もその系譜
で、短編連作でテレビドラマのような作りになっているのだが、舞台で一気通貫に表現されると、やっぱり気持ちがぶつ切りになってしまう、というのが率直なところ
これは、ネット観劇したからなのかもしれない
所々爆笑するポイントもあり、コメディとしても巧さも突出しているのだが、150分もの大作をディスプレイ画面で観ていると暗転で気持ちが”バッサリ”切れる
”勿体ない…これは劇場で観るべきだった”という感想がダダ漏れする作品、一人でディスプレイの前で爆笑すると直後ちょっと寂しい(劇場が恋しくなる)
演劇はやっぱり劇場で、なのだが、どうしても観れないものは観劇三昧で観て、次作こそ参戦!というマインドになれるのは良いことだ、と自分を鼓舞してしまう
俳優:☆☆☆☆★
熊谷有芳
硬派なルックスが似合っていて格好いいし、相変わらず抜群の滑舌でやや聞こえずらいネット観劇でも確りセリフが伝わる
”第11話_秘密作戦をもう一度”で色々板挟みになっての葛藤が魅力的
鹿島ゆきこ
とても器用な俳優さん、本作でもそうだが、最近は真面目で融通が利かない感じでも実は優しさゆえにいろいろと悩みがある、という役柄を充てられることが多いような気がする
確かにハマっているが、実は身体も利く印象なのでそういう役も観てみたい
伊藤圭太
相当振り切っているキャラが多いアガリスク男性俳優陣の中、色んな意味で中間的なポジションで器用に立ち位置を変えていく巧さが光る
本作でもガラッと立ち位置を変えていく様子が際立っていて印象的
まとめ
初めての純粋ネット観劇のため”外さない”作品を選んでいるので楽しめたのは当然
ただ、やっぱり劇場で観たかった、となってしまうのは如何ともしがたい
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