【演劇観てきた感想】シベリア少女鉄道『どうやらこれ、恋が始まっている』

3.5
アイキャッチ画像 演劇

フライヤー画像

出典:シベリア少女鉄道 公式ページ http://www.siberia.jp/

おすすめ度:☆☆☆✬★
劇場:俳優座劇場
公演期間:2022/04/08 (金) ~ 2022/04/17 (日)
脚本・演出:土屋亮一
出演:小関えりか、川井檸檬、浅見紘至、イトウハルヒ、仁科かりん、兼行凜、大見祥太郎、曽根大雅

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あらすじ

【Introduction】
君は今どこで誰と何をしているんだろう。
どんな顔で笑っていますか。怒っていますか。泣いていますか。
もし叶うなら、もう一度この目で確かめたい。
 
あんなことがあった後だから、そうなるのも無理はないけれど、
ふいに何かで知ってしまうのはさすがにどうかと思うんだ。
あの時間は何だったのか、そんなことすらわからなくなる。
 
でもこれだけは言える。今でも分かる。
この広い宇宙の片隅で、きっと誰かが何かをしている。
空と海と大地がある。みんな息を吸って吐いている。
そして今、どうやらこれ、○○が○○っている。
それぐらいわかれば充分じゃないかって思っている。

出典:シベリア少女鉄道 公式ページ http://www.siberia.jp/

シベ少は、公開されているあらすじは参考にしないで大丈夫。観た後に読んでニヤッとするためのもの。

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作品の感想

注意

あくまでも個人の感想。ネタバレありのため閲覧注意

演出・脚本:☆☆☆★★

今回も前半60分ぐらいは全部前振り。全ては後半のコメディパートでの伏線回収(というか悪ふざけ)を観るための我慢の時間。シベ少は何を観ていても、これ後半どう使うんだろうという気持ちが離れない。もはや慣れ過ぎていて初見のあの衝撃(全く予備知識なしで観た)を味わうことが出来ないのが残念。

前半は、サスペンス調で話が展開される。福岡の大学の研究施設でシステムが暴走して研究員たちが閉じ込められ、謎のウィルスに汚染されて死者が出てしまう。という、バイオハザードっぽい展開だが、何も解決されないので真剣に観る必要がない。劇中で首都機能が大阪に移転してなどという描写が出てくるが全然関係ない、本当にどうでもいい。

後半、場転していきなり田舎の民家。東京の美大卒で夢破れた青年(川井檸檬)が出戻ってきたところを幼馴染で彼女未満な関係の女の子(小関えりか)が元気づけていて、それをダメ兄貴(浅見紘至)がいじって二人の関係をかき回している。と、このセットの向こう側がパラレルワールドで、前半やっていたサスペンスドラマが向こう側で進行している。どうやらこれ、扉が別世界と繋がっている。。。という展開。

ここからアンジャッシュさながらのすれ違いコントが始まってグダグダな笑いの展開となるのだが、一番笑えたのが布団のくだり。押入れの扉の向こうにいた泉杏奈(仁科かりん)は、こちらの世界では布団、あちらの世界では新城光(イトウハルヒ)に創られたロボットで山口誠(大見正太郎)を篭絡して男女の関係になっているが、自分がロボットだと気づいていない。という設定。

新城「あなたのお腹の中に何が入っているっていうの」

泉「(システムエラーを起こして”私”と言えず)ワタ、ワタ、シ…(声にならない)」

新城「まさか、産もう(羽毛)だなんて思っていたんじゃないでしょうね」

これ文字にしたら面白さが伝わらない…おそらく配信でも撮り方次第。劇場では爆笑した。

俳優:☆☆☆☆★

小関えりか

シベ少の常連さん。相変わらずキュートなルックスがシベ少では全く活かされていないことに毎回感心してしまう。今回は、最初から最後まで通常の芝居を貫き通す役柄であえて一本調子な演技を続けているのだが、意図的にああいった演技を続けるのは逆に難しい筈。よかった。

浅見紘至

こちらもシベ少では欠かせない常連さん。前半が人気俳優役だったので後半は猛烈なギャップで来るだろうという読み通り。向こうの展開が見たくて見たくて仕方がないのに二人に邪魔されまくってキレるお兄さんが最高に笑えた。この人がいると笑いが一段上になる感じがする。

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まとめ

前半のシリアス部分は全部後半のコメディパート(おふざけ)のための前振りだということを許せる人には面白い。許せない人には時間の無駄になる作品。

フライヤー画像裏

出典:シベリア少女鉄道 公式ページ http://www.siberia.jp/

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