【演劇観てきた感想】鵺的『おまえの血は汚れているか』

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出典:鵺的 https://ameblo.jp/nueteki-info

おすすめ度:☆☆☆☆★
公演期間:2024/10/18(金)~2024/10/27(日)
劇場:ザ・スズナリ
脚本:高木登
演出:寺十吾
出演:今井勝法、杉木隆幸、杉本有美、堤千穂、中村栄美子、西原誠吾、浜谷康幸、谷仲恵輔

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あらすじ

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作品の感想

注意

あくまでも個人の感想、若干ネタバレを含むため閲覧注意

演出・脚本:☆☆☆☆★

物語は、父親が母親を殺害し殺人犯となったために生き別れとなった5人の兄弟姉妹、犯罪加害者の子供であり犯罪被害者の子供でもある彼らが、長男(黛匡志:浜谷康幸)の呼びかけで30年振りに集まるところから始まる。カテゴリ的には会議劇である。

展開的には、長男だけが知りうる事実が少しずつ明らかになっていく中で議論は紛糾し、終盤の頭で末の妹(片桐登志子:杉本有美)からの暴露で大混乱して収束していく、というような流れである。家庭内殺人というトラウマをベースに、貧困、家庭内暴力、子供を作るか作らないかという問題などの多くの要素を盛り込んでいる部分があり、全体的に重すぎると感じる。

この重過ぎる内容に寺十演出が加わって、ヒリツキ感が半端なく、観ていてちょっとツラくなるほど。ただ、これが”鵺的を観ている”感覚だなと妙に納得した。

俳優:☆☆☆☆★

谷仲恵輔

とても嫌な感じの黛義文を好演。(もちろん褒めている)大声張り上げるところが本当に嫌でビクッとなった。JACROWではあまりああいう演出が付かないイメージなので新鮮だった。

西原誠吾

こちらもパラドックス定数時代についていた演出と違うイメージで驚いた。どちらかというと力強く、激しい役柄が多いイメージだが、今作では誠実で思慮深い四男仁野芳夫を演じていた。こういう感じもフィットするのだなと思いながら観ていた。毎回書いているが、声が凄く好きな俳優で、一言セリフを吐けば顔が見えていなくても彼だと分かる。

堤千穂

四男仁野芳夫の妻忍を好演。序盤は我儘でうるさいだけで観ていても鬱陶しい感じだったが、物語が進むにつれてそれが、芳夫への愛情ゆえの言動であることが分かってくる。ラスト”幸せにします”がグッと来た。

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