【演劇観てきた感想】パラドックス定数『vitalsigns』

5.0
アイキャッチ画像 演劇

パラドックス定数第47項『vitalsigns』

出典:パラドックス定数 https://pdx-c.com/

おすすめ度:☆☆☆☆☆
劇場:サンモールスタジオ
公演期間:2021/12/17(金)〜2021/12/28(火)
作・演出:野木萌葱
出演:植村宏司、西原誠吾、堀靖明、神農直隆、小野ゆたか

スポンサーリンク

あらすじ

「た す け て」
水深800メートルの闇の世界。
直径3メートルの球体内で交わされる、
異質な存在との会話劇。

出典:パラドックス定数 https://pdx-c.com/

ちょっと全然内容見えないですが、観終わったあとこれで良いんだなとなる。(感想である程度ネタバレ)

スポンサーリンク

作品の感想

注意

あくまでも個人の感想。ネタバレありのため閲覧注意

脚本・演出:☆☆☆☆☆

個人的あらすじ

深海救難艇”水伯”の葉山(西原誠吾)、六浦(神農直隆)が、調査艇”バラエナ”からの救難信号を受けて出動。”バラエナ”に到着し3名の乗組員、鳥浜(小野ゆたか)、汐入(植村宏司)、堀ノ内(堀靖明)を救助する。しかし、救助された3人はどこか様子がおかしく会話がかみ合わない。そんな中、3人は突然”水伯”を乗っ取り”バラエナ”艇内に六浦を残したままドッキングを解除して浮上を試みる、、、

という感じで始まりこれは『遊星からの物体X』なSFホラーサスペンスか?と思いきや全然違う方向に展開されていく。ヒトは何をもってヒトなのか?を考えさせられる重厚な会話劇

セリフがいい

会話劇ということもあるがとにかくセリフがいい
「ヒトがヒトであることを、ヒトが証明することはできるんですか?」
というフレーズが序盤で出てくるがこれがガツンとくる

”違う”とは何なのか、ヒトとは何なのか、を劇中もずっと考えていた

俳優:☆☆☆☆☆

西原誠吾

相変わらず個性的でいい声。一発で彼と分かる良さ。葉山の気性の粗さと人情味のある優しさがよく伝わってくる。ラスト「自分がヒトであることを疑うなんて、思わなかったよな。」が胸に迫る。響いた

植村宏司

汐入のなんとなく線の細い繊細な雰囲気を好演。「あるよ。太陽と風。」からの、第7場、海上に出たシーンでハッチが開いて日が射し込んでくるシーンとのリンクがよかった

小野ゆたか

鳥浜の強面なのに優しくて思慮深いというギャップがとてもよい。終始ヒトに歩み寄りを見せるが、実はヒトへの恐怖心も一番だと分かるところが刺さる。その上での「だから賭けてみたくもなるじゃないですか。自分が変わることも。ヒトが変わることも。。。。たぶん、希望ってやつです。」で泣きそうになった

堀靖明

終始葉山とぶつかる嫌味な感じの堀ノ内。今まで観たことのない役柄を演じていたイメージ。観てるこっちもイラっしてくるほどの上手さは流石。「ご自身が精子だった頃の記憶あります?」「おまえがいちばん劣ってんだ。なら黙ってろ」この二つのセリフが印象的

神農直隆

終始柔和で包容力とユーモアがあって、胆力もある六浦のいい人感が凄い。場を回す役柄なので強いセリフはないが、相槌や合いの手「葉山さん」という制止などこれぞバイプレーヤー的な動きが良かった

スポンサーリンク

まとめ

これは恐らく誰が観ても面白いと感じる筈。110分あっという間
但し、おっさん5人しか出てないので綺麗な女性俳優を観たい人はご遠慮をw

小劇場観劇が初めての方にも自信をもっておすすめ
1000円の上演台本を買えば脳内で何度も再生して楽しめるので台本購入もおすすめ

パラドックス定数第47項『vitalsigns』_2

出典:パラドックス定数 公式サイト https://pdx-c.com/

コメント

タイトルとURLをコピーしました