【演劇観てきた感想】MCR『シド・アンドウ・ナンシー』『ぬけ男、恥さらし』

4.0
アイキャッチ画像 演劇

フライヤー画像

出典:MCR http://www.mc-r.com/

おすすめ度:☆☆☆☆★
公演期間:2023/12/06(水)~2023/12/12(火)
劇場:OFF OFFシアター
脚本・演出:櫻井智也
出演:
『シド・アンドウ・ナンシー』
堀靖明、佛淵和哉、池戸夏海、塩川千尋、佐藤修作、澤原剛生、荒波タテオ、前田勝、キタラタカシ、北島広貴、おがわじゅんや
『ぬけ男、恥さらし』
黒澤風太、永井一信、大石ともこ、堀靖明、三瓶大介、加賀美秀明、稲葉捺月、三澤さき、櫻井智也、上田房子、伊達香苗

スポンサーリンク

あらすじ

『シド・アンドウ・ナンシー』
「俺さ、毎日300グラムずつ太っていく病気なんだよ。どれだけ食べても何も食べなくても。」久しぶりに会った友人は笑いながらそう言った。
続けて「だから、いつか死ぬと思うんだ」と呟き、俺の「誰でもいつかは死ぬでしょ」という言葉には答えもせず「迷惑はかけないから」と部屋に上がり込み、「死にたくないなあ」と軽やかに笑った。
毎日300グラムずつ太っていつか破裂して死ぬであろう『友人』と、
そんな友人を死ぬほど愛している『友人の彼女』と、
来週に控えた抗争中の組長襲撃で恐らくは死ぬであろう『俺』の
「笑えもしない事を笑って食いつなぐ」お話。

『ぬけ男、恥さらし』
その男は周りから「ぬけ男」と呼ばれていた。
通常持ちうる、ある感覚が、その男には無いと思われていた。
だから周りも「ぬけ男」に対して「幸せ」でいられたし、
「ぬけ男」もそれで充分幸せだった。

ほんとうは、それが、あるのに。

おせっかいや博愛や純愛がぬけ男のそれを「ぬけていない」と暴き
「ぬけ男」と周囲の世界が変わる様や、
追い込むつもりも無く追い込んでいた自分や周囲を恨んだあげく自己防衛に走る様などを
数々の罵詈雑言や愉快な仕草でお送りするおはなしです。

出典:MCR http://www.mc-r.com/
スポンサーリンク

作品の感想

注意

あくまでも個人の感想、若干ネタバレを含むため閲覧注意

演出・脚本:☆☆☆☆★

キャストの一部が被っているだけで全然違う二本ではあるのだが、どうしても甲乙つけてしまう。個人的には、『シド・アンドウ・ナンシー』よりも『ぬけ男、恥さらし』の方が好みに合う。

いずれも高校時代の話が出てきて『シド』では回想シーンと言ってもほぼ本編で『ぬけ』では、完全に劇中劇という違いはあるのだが、『ぬけ』の方が現実感があって納得度が高い印象。キャスとの差異もある気がする。

いずれもMCRではお馴染みの歪んでいるように見えるけど実はド直球の”愛”と”死”が軸になっているのだが、どちらかというと『ぬけ』の方が”らしさ”が際立っていて、コミカルな部分とシリアスな部分のギャップのキツさが大きい感じで、泣きながらも笑ってしまうというカタルシス。

ただ、超破壊的な演出だった『シド』での人間ピラミッドのくだりは両作通じて一番笑った。

俳優:☆☆☆☆★

堀靖明

『シド』では、2人一役でのやっちゃんを演じているが、どうしても過去の重ねなければいけない部分があってちょっとMCRでの堀靖明らしさみたいなものが感じられないのだが、『ぬけ』では、強烈にセリフをまくし立てながらのツッコミが序盤に炸裂して、これだよMCRで観たい堀靖明は、ってなってしまった。

伊達香苗

『ぬけ』の冒頭のツカミが完璧すぎる。櫻井智也と黒澤風太との掛け合いには、爆笑させてもらった。

加賀美秀明

所属の青春事情では主役を張ることが多い彼だが、MCRでは完全に飛び道具的な使われ方をされている。超高音のリアクションが耳について離れない。

スポンサーリンク

まとめ

MCRはやはり観逃せない。次回は、4月下旬、GWのスタートと被る時期なのでスケジュールを確り確保しなければ。

フライヤー画像

出典:MCR http://www.mc-r.com/

コメント

タイトルとURLをコピーしました