【映画観てきた感想】『ドント・ルック・アップ』

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出典:映画.com https://eiga.com/

おすすめ度:☆☆☆☆★(4/5)
監督:アダム・マッケイ
出演:レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・ローレンス、メリル・ストリープ、ジョナ・ヒル
原題:『Don’t Look Up』

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あらすじ

巨大彗星(すいせい)が地球に衝突する可能性を必死に訴える2人の天文学者。だが、情報が氾濫する世界では、誰ひとりとしてその警告に耳を貸そうとせず…。

出典:NETFLIX 公式サイト https://www.netflix.com/jp/title/81252357
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作品の感想

所謂ブラック・コメディ

巨大彗星=COVID19=人間には抗えない自然の驚異、というような意味合いだろうか、人類存亡の危機に瀕した時、人間は無力というよりも、明らかに無能でテレビ、ネット、SNSの不確かな情報に踊らされて自堕落に滅亡に向かって突っ走る。現実世界なんて実はこんなもんだろw、というブラック・コメディに仕上がっている。

”世間”という怖さ

レオナルド・ディカプリオ(ミンディ博士)とジェニファー・ローレンス(ケイト)が熱くなってテレビで真剣に危機を語れば語るほど世間(という名の権力者が醸成する誘導しやすい価値観)から拒絶され隔絶(”オフライン”)されてしまう、というのをそれぞれが繰り返す。最初はケイトが冒頭で、ミンディ博士は、もっと上手くやって世間に危機感を伝えることが出来るはず、と考え何とか踏みとどまるが結局世間に受け入れられず終盤に”オフライン”、そして、世間は一気に滅亡へ向かうが、その世間を作った権力者はまんまと逃げおおせるという悲喜劇。

意図的な緊張感のなさと意外な学び

物語では、危機がどんどん深刻化していき普通に考えれば緊張感が増していくはずなのに、作品は終始”ゆるい”雰囲気に終始する。特に、マーク・ライランス演じるIT長者ピーターが異様に”ゆるい”のだが、実は彼こそが”世間”を誘導しているというギャップが終盤効いてくる。

そして、金持ちになるような人間はどんなときにもリスクヘッジ策を忘れずに自分だけは窮地を脱出できるように画策している。ということがネガティブに描かれているが、個人的には結構ポジティブな学びにつながった。

金持ちは、リスクを認識して分析しリスクを取って金持ちになるというひとつの真理が描かれている。失敗の可能性を認識してもそのリスクが許容できるのであれば実行してしまう行動力こそが、金持ちの金持ちたる所以だなと妙に納得。

いくつかの死に様(という伏線回収)

ミンディ博士は、ピーターから今までの行動アルゴリズムからお前は孤独な死を迎えると予言されるが、実際は家族と友人と有意義な最期の晩餐を終えて一緒にという全く違う最期。

メリル・ストリープ演じるパンチの効いた大統領は、ピーターから行動アルゴリズムから”ブロンテックに喰われる”と意味不明な予言をされるが、 ラスト本当に”ブロンテックに喰われる”。という、予言どんぴしゃな最期で爽快。

ジョナ・ヒル演じる大統領のバカ息子ジョナサンは、大統領に忘れられて、置き去りにされるが、人類最後の人に。たった一人になった世界でもSNSやっているという皮肉。

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まとめ

アメリカだけでなく日本にも通ずるブラックコメディ。随所に笑いだけでなく気づきが得られた。NETFLIX作品でオンラインでも楽しめるが、映画館で観ても観応え充分。

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