【演劇観てきた感想】MCR『アカデミック・チェインソウ』

3.5
アイキャッチ画像 演劇

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出典:MCR http://www.mc-r.com/

おすすめ度:☆☆☆✬★
公演期間:2022/06/22(水)~2022/06/30(木)
劇場:ザ・スズナリ
脚本・演出:櫻井智也
出演:堀靖明、西野優希、武田紗保、田久保柚香、三澤さき、永田佑衣、桑田佳澄、梶川七海、加藤美佐江、澤唯、日栄洋祐、櫻井智也、おがわじゅんや、北島広貴、熊野善啓、伊達香苗

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あらすじ

この島には何もない、
限りなく広がる青い海と美しすぎる白い砂浜、
岩場では座礁した救命ボートが波に揺られて踊っている。
この島には誰もいない、
膝を抱える俺と、砂に空いた穴から見え隠れするカニと、
ひたすらに喋り続けている3年B組の女子生徒たち。
この島では何も見えない、
嘘も本当も物語も体裁も打算も明日の予定も昨日の後悔も、
今頃は船にぶつかった鯨に飲まれて家に帰ってるんだろう。
「先生、この場合、救助されるまでが修学旅行ですか?」
暫く一人にしてくれないか、この島には何も無いんだから。

出典:MCR http://www.mc-r.com/
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作品の感想

注意

あくまでも個人の感想、ネタバレを含むため閲覧注意

演出・脚本:☆☆☆★★

相変わらずセリフが抜群にキレていて笑えるし胸に刺さるしで、とても楽しめるのだが、全体としてみると、ちょっと演者が多すぎて渋滞を起こしている感じを覚える

七海、永田、田久保チーム、西ちゃん、かすちゃんチーム、美佐江、さきチーム、堀先生と紗保、先生チーム、船長との絡みなど、盛りだくさんなのだが、個人的にはもっと櫻井智也と伊達香苗の演技を観たいという部分もあったりする

物語は、修学旅行でホエールウォッチングに参加していた生徒と引率の先生が海難事故に遭ってしまい、無人島に避難するのだが、絶海の孤島というわけでもないのにいつまでたっても救助が現れない…救助を待ちながら、堀先生や各グループでの過去のエピソードが展開されていく中、ふとしたきっかけである違和感に気づいた生徒が…というもの

劇中で自虐的にナシだと語るこの設定自体、そもそもほぼ効いていない、というのが逆に面白い

俳優:☆☆☆☆★

堀靖明

もはやMCRに欠かせない俳優(MCRの劇団員ではないのが不思議)

今作も無茶苦茶まくし立てて、ツッコんで、ストーリー展開させて、と、大忙し

ラスト救いがあって良かった

西野優希

ラストのセリフが抜群によい

出来ないって分かっているのに期待されているのはつらくて、期待してないって言っているくせに出来なかったらガッカリされる、という趣旨のセリフ(すみません、今作上演台本買ってません)なのだが、あのセリフの吐き方は胸に刺さった

梶川七海

前回観た作品とは全然違うキャラなのだが、また高校生役というのが凄い

雰囲気からガラッと変わっていて(当たり前)、ある意味最強キャラだった

永田佑衣

今作をみて、一躍、今一番気になる俳優の一人に躍り出た感じ

全く異質な劇作家であり演出家であるMCR櫻井智也とMrs.fictions中嶋康太に同じようにクールでヤバいけど本質的にいい奴、というキャラに配された上で、いずれも観る側の感情を動かしてくる凄さ

これって(素に近い)演技なの?次はどんな役をやるの?と気になって仕方ない魅力を放っている

次回出演作は、日本のラジオとのことで屋代秀樹がどう演出するのか?と既に期待に震えている

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まとめ

ちょっといつものMCRとはやや雰囲気が違う感じもするが、堀靖明の獅子奮迅の活躍が観もの

ただ櫻井智也と伊達香苗はもっと観たかった

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