【演劇観てきた感想】やみ・あがりシアター『すずめのなみだだん!』

4.5
アイキャッチ画像 演劇

フライヤー画像

出典:やみ・あがりシアター http://yamiagaritheater.jp/

おすすめ度:☆☆☆☆✬
公演期間:2023/01/06(金)~2023/01/08(日)
劇場:駅前劇場
脚本・演出:笠浦静花
出演:石川将丸、大塚由祈子、加藤睦望、喜田裕也、小林桃香、土本燈子、ふじおあつや、星秀美、見米克之、みつごろう、湯浅くらら、利佳

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あらすじ

だだん!!!!もんだい! どうしてすーちゃんは、ハダシなのでしょうか!

答え:足の裏を地面につけておくのが、彼女の戒律だからです。すーちゃんは学校に
通うのも初めてなんですから、皆さん親切にしましょうね。

でもね、すーちゃん、
君の足の下に神の世界はなくて、実は地球は丸いってこと、
だんだん分かってしまうんだよ。

2017年夏初演。
やみ・あがりシアター10周年記念として行った、
お客様からの再演希望アンケートにて1位をとった人気作、真冬に再演決定!

出典:やみ・あがりシアター http://yamiagaritheater.jp/
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作品の感想

注意

あくまでも個人の感想、若干ネタバレを含むため閲覧注意

演出・脚本:☆☆☆☆☆

あれ?ヤバい作品選んじゃったかな、、、と焦るほど、全然説明的セリフなく展開されるオープニングに惑わされるが、そこから徐々に紐解かれる立ち上がりは巧かった。

また、ご時世の中で、10周年の劇団初の再演として一番人気とは言え、新興宗教ネタ持ってくるところも凄い、と感心。大地を信奉し大地を”だだん”と称して、裸足で地団駄を踏む動作によって”だだん”の声を聴き、それを拠り所にしつつも、自らは”だだん”がその重みすら感じない一羽の”すずめ”に過ぎないという、超ぶっ飛んでいるが納得度の高い教義の設定センスとその違和感が貫く現代社会とのズレの描写のバランスが絶妙。自らの軽みが”だだん”の知るところになるため、涙は”だだん”に落としてはならない、というセリフからのラストの伏線回収や、”だだん”に足向け出来ないなどの言葉遊びも好みに合う。

全般的に優しい視点で描かれておりウェルメイド。比較的多い演者数を上手く捌いて、それぞれの小さなストーリがメインストーリーに上手に織り込まれており、構成もお見事なあっと言う間の100分。

俳優:☆☆☆☆★

土本燈子

ムシラセ『瞬きと閃光』での演技も記憶に新しい彼女だが本作の出来映えが出色。とても純粋っで真っすぐな”すーちゃん”を好演。

加藤睦望

裏側の主人公である”すずき”の存在によって、この作品が納得感を伴って受け取ることが出来るようになっている。色々な葛藤を抱えてフワッと”飛んで”しまう情緒の不安定さが伝わってくる。むしろ”すーちゃん”より未来に不安を感じさせるのが印象的。

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まとめ

年初一発目から自分の選球眼を褒めたいほどの当たり作品だった

やみ・あがりシアター次回作も観たい

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出典:やみ・あがりシアター http://yamiagaritheater.jp/

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