【演劇観てきた感想】劇団あおきりみかん『宮城野』

アイキャッチ画像 演劇

フライヤー画像

出典:劇団あおきりみかん 公式サイト http://www7.plala.or.jp/lifu/

おすすめ度:☆☆☆✬★(3.5/5)
劇場:シアターグリーン BASE THEATER
公演期間:2022/02/11 (金) ~ 2022/02/13 (日)
脚本:矢代静一
演出:鐘下辰男
出演:A:川本麻里那×松井真人 B:平林ももこ×篠原タイヨヲ C:山口眞梨×近藤彰吾\

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あらすじ

19世紀前半、「天保の大飢饉」と、それに端を発した「大塩平八郎の乱」などにより、「日本」社会は混迷を極めていた。 そんな最中の1837年(天保8年)、江戸麻布の岡場所の娼婦「宮城野」の元に一人の男が訪ねて来る。男の名は「矢太郎」。 彼は「高名な絵師」「東州斎写楽」の弟子であった。二人はあるキッカケから懇意な関係となった男女であったが、なぜか今日は矢太郎の様子がいつもと違う……。 「明治維新」を約30年後にひかえた幕末動乱の入口ともいえる歴史の転換点。そこで起きた二人の男女の「小さな物語」が、「現代」を投射する。

出典:劇団あおきりみかん 公式サイト http://www7.plala.or.jp/lifu/
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作品の感

注意

あくまでも個人の感想。ネタバレ含むため閲覧注意

脚本:☆☆☆★★

あらすじにあるような、日本の混乱は伝わらなかったし、歴史的なうねりも特に感じない。まっすぐな会話劇だった。

最終的に宮城野は実は全てを知った上で矢太郎の罪を背負って身代わりになることを描いている訳だが、宮城野の口から語られる事実の断片(事実の暴露)が段階的であるため、話が二転三転しているように観ている側が感じるように設計されている。

二人芝居でよく使われるテキストのようで完成度が高いのは分かる。 が、宮城野があまりにも利他的で自己犠牲を前面に押し出してくる理由にあまり納得度が出ないのは、 やはりテキストが古いのと脚本家がクリスチャンだからという部分があり、この違和感が終始付きまとう。

演出:☆☆★★★

音響の音が大き過ぎて煩いし唐突過ぎて吃驚する。照明は暗過ぎて役者の表情が見えない、赤とか青の原色を付け過ぎ。BASE THEATERの客席に合った演出には思えない。個人的には相当合わなかった。

俳優:☆☆☆☆★

日程の関係で拝見したのはBキャストの平林ももこと篠原タイヨヲ。東京に来るときに予定が合えば観ていたもののコロナの影響もありあおきりみかん観るのは4年ぶり。お二人とも初見ではないが、流石に4年経っているとイメージとは別の俳優。とはいえ、相変わらずあおきりみかんの俳優陣はレベルが高く非常に聞き取りやすい発声をする。演出の関係で表情が良く見えなかったのが残念だが、立ち居振る舞いの雰囲気も良く観応えあり。

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まとめ

ちょっと演出が合わなかったけど観応えは充分。とはいえ、やはり”あおきりみかん”は作・演出:鹿目由紀で観たい。次の東京公演には是非休団から復帰してもらいたいものだ。

フライヤー画像裏

出典:劇団あおきりみかん 公式サイト http://www7.plala.or.jp/lifu/

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