出典:カリンカ http://karin-ka.jp/
おすすめ度:☆☆☆☆★
公演期間:2023/02/22(水)~2023/02/28(火)
劇場:OFF OFFシアター
脚本・演出:石黒麻衣
出演:石井由多加、贈人、ザンヨウコ、用松亮、森田亘、Q本かよ、橘花梨
あらすじ
都会の街を背景に、田舎の父母が立っている。
駅の人いきれと喧騒の中で、父が何かを見あげている。
立ち並ぶ商店の間のこじんまりとしたスーパーで、母が何かを手にとっている。
狭い私の家の居間の椅子に、父母が腰かけている。地方に住む老いた両親を都市部の自宅に引き取り、
出典:カリンカ http://karin-ka.jp/
同居を始めた娘夫婦と周辺の人々の日々の生活を描く。
作品の感想
あくまでも個人の感想、若干ネタバレを含むため閲覧注意
演出・脚本:☆☆☆☆★
噂には聞いていた劇団普通石黒麻衣の脚本・演出を初体験した。これは現代口語演劇の進化系なのだろうか、簡単に言うと”日常そのもの”である。舞台上ではこれといって何も起きていない、ストーリーの起伏が乏しい…のに、何故か飽きがこない。あっと言う間に110分経過している。正直なところ”好みではない”部類に入る、なのに観入っている。本当に不思議な観劇体験だった。主宰の橘花梨も良くこの人の作品を、と思ったものだと妙に感心した。
帰り道、なるほど色々なところで名前が挙がるわけだ、と納得しつつも、ふと気づく、、、この作品の脚本・演出の石黒麻衣って、あのMCR『無情』(←愉快な罵詈雑言が飛び交う”非日常”の塊みたいな作品)に出演していた人なんだよな。と思って、ちょっと混乱する。これがまた楽しい。
俳優:☆☆☆☆★
ザンヨウコ&贈人&用松亮
この作品は、あい(橘花梨)と建夫(森田亘)の親を演じたこのお三方しか勝たん。と思う。
発話、間の取り方、およそ演劇とは思えないほど無駄の多いリアルな動作など、演出と作り上げた演技が本当に素晴らしかった。
橘花梨
初めてお観掛けしたのは、9年前の競泳水着『弄ばれて』かMrs.fictions『再生ミセスフィクションズ』の『東京へつれてって』だったと思う。昨年は競泳水着『グレーな十人の娘』でも。大人だったり子供だったり年齢不詳な独特の雰囲気は健在。ラストの建夫との会話が良かった。
まとめ
衝撃がない、という衝撃を受けた作品。こういう体験も演劇だからこそだと思う。
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