出典:劇団普通 http://gekidan-futsu.com/
おすすめ度:☆☆☆☆★
公演期間:2023/06/02(金)~2023/06/11(日)
劇場:三鷹市芸術文化センター 星のホール
脚本・演出:石黒麻衣
出演:用松亮、岩瀬亮、浅井浩介、安川まり、坂倉奈津子、鄭亜美、岡部ひろき、泉拓磨、早坂柊人、青柳美希
あらすじ
ある家族の夜。娘は、祖父の葬儀のために帰省してきている。兄夫婦も帰省している。その日の昼に行われた葬儀では、叔父親子、従妹とその夫たちと久々の再会があった。娘は、祖父とだけ共有するある情景を思い出していた。祖父の兄夫婦の家にひとり連れていかれ、そこで丁重に椅子に座らされて「これはピアノの手だね」と言われたことだ。親族たち、そして娘と家族のそれぞれの生活は時の流れの中で様々に変容していく。
出典:劇団普通 http://gekidan-futsu.com/ 当日パンフレットより
作品の感想
あくまでも個人の感想、若干ネタバレを含むため閲覧注意
演出・脚本:☆☆☆☆★
まるでこの前観たカリンカ『日記』の続きをそのまま観ているのではないかと思わせるほどに”普通”の”日常そのもの”。作品のトーンがまるで一緒で、舞台上ではこれといった物語がない、ストーリーの起伏が乏しく、おじいさんの葬儀に集まった親戚一同の微妙な関係性が、”日常”の時間経過とともに薄れていくことが描かれている。
昭和には東京でも普通にあった”親戚の集まり”が平成、令和では滅多に見られなくなったな、と郷愁を誘う。個人的には”昭和は遠くなりにけり”である。いとこの中で一番年下だった自分が正月とかにお年玉回収のために訪れた母の実家で、おじさん、おばさん、年上のいとこ達にだいぶ絡まれた記憶がフィードバックしてきた。”日常”が続いて薄れていっても「これはピアノの手だね」みたいに、観劇きっかけでこんなことを思い出すのか、という新鮮な感覚。
あまりにも”あるある”が過ぎて客席から温かい笑いが起き、静かな共感の輪が広がる感じが心地よかった。
俳優:☆☆☆☆★
用松亮
石黒麻衣作品でしか拝見していないので、もう完全に”茨城のお父さん”でイメージが確定してしまった。(当たり前に年下の俳優さんである)別系統の作品を観てどう感じるか、が楽しみになったので、今度は別の座組で観てみたい。
鄭亜美
唯一の一人二役なのだが、数シーンの間確二役されている確信が持てなかった。という巧さがあった。当たり前だが声が一緒なので、やっぱり二役だよな、、、と分かってからは今度はどういう意味があるのだろうかと勘繰って観てた。いとこ世代のお母さん括りかな?
まとめ
どちらかというと”好みではない”部類なのだが、どうやらクセになってきたw
出典:劇団普通 http://gekidan-futsu.com/
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