出典:アナログスイッチ 公式サイト http://www.analog-switch.com/18th_hakuhen_tsugu/
おすすめ度:☆☆☆★★(3/5)
劇場:駅前劇場
公演期間:2022/03/16 (水) ~ 2022/03/22 (火)
脚本・演出:佐藤慎哉
出演:秋本雄基、渡辺伸一朗、雨宮沙月、藤木陽一、忠津勇樹、小島あすみ、ぎぃ子、小野川晶、浅見紘至、齋藤拓海
あらすじ
日本統治下の朝鮮京城、今のソウル。
出典:アナログスイッチ 公式サイト http://www.analog-switch.com/18th_hakuhen_tsugu/
かつてその街の外れに日本と朝鮮の関係を繋ぎ止めようとした日本人がいた。
彼の名前は浅川巧。
朝鮮服に身を包み不思議な魅力を持つ彼に、吸い寄せられるように集まる人々。
彼らは白い焼きものに日本と朝鮮の明るい未来を見る。
日本統治時代の朝鮮人に対する差別と戦い、朝鮮民族美術館を設立に尽力するも41歳という若さで亡くなってしまう浅川巧を中心に、兄浅川伯教、同人雑誌『白樺』の創刊者である柳宗悦や現地の日本人警察官とのやり取りを通して、朝鮮民族美術館の設立までの数年間をイ・ソミンという浅川巧が支援する朝鮮人女性のモノローグを使い、妻みつえとの死別や関東大震災での朝鮮人への差別の激化などの出来事を挟みながらストーリーが展開されていく。
作品の感想
あくまでも個人の感想。ネタバレありのため閲覧注意
演出・脚本:☆☆★★★
全体的にバランスが悪く全体的に重すぎて上演時間も実際以上に長く感じる。
題材が大きすぎて手に余ってしまっている印象。浅川伯教・巧兄弟は小説や映画にもなっているほどで、小劇場で扱うには相当な工夫の必要があると思われる。重いテーマの中に小さな笑いを小刻みに入れてくるのだが、効きが悪くすべり気味でアナログスイッチの持ち味である軽いタッチのユーモアの良さが活きてない。
もっと振り幅を大きくして、重いテーマと同量の笑いをとるか、シリアスに全振りした方が良かったのかもしれない。そんな中、阿川(浅見紘至)が尊敬する柳宗悦(渡辺伸一朗)本人との邂逅での伏線回収は笑えてよかった。
俳優:☆☆☆☆★
秋本雄基
看板俳優として主演として充分な働き。上手い。いい人が良く似合う。
序盤の朝鮮人の振りとか達者だった。
浅見紘至
登場時の嫌な感じから、柳宗悦とのコミカルな邂逅、終盤の葛藤など見せ場たっぷり。
コミカルからシリアスまで何でもこなせるバイプレーヤぶりは流石。
まとめ
ちょっとバランスが悪くて全体的に重いのだが、偉人伝とか好きな人は楽しめそう。
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