出典:研技術研究所 https://avenire.cloud/kgijyutuken/next-page/
おすすめ度:☆☆☆☆★
公演期間:2023/10/31(火)~2023/11/05(日)
劇場:サブテレニアン
脚本:岸田國士
演出:大原研二
出演:大原研二、石塚義高、大原みづほ、宮崎雄真、百花亜希
あらすじ
「あなたは今だれと何処にいますか」
出典:研技術研究所 https://avenire.cloud/kgijyutuken/next-page/
岸田國士の『屋上庭園』を登場人物それぞれの葛藤にフォーカスを当てて上演することで、俳優がそれぞれの役としてその瞬間をどう生きていくのか、その姿を届ける会話劇。
同じく岸田國士の『ある親子の問答』を一人芝居ver.として上演いたします。
『ある親子の問答』青空文庫:ある親子の問答
『屋上庭園』青空文庫:屋上庭園
作品の感想
あくまでも個人の感想、若干ネタバレを含むため閲覧注意
演出・脚本:☆☆☆☆★
『soloplay ある親子の問答』
拝見したのは、母親バージョン(戯曲を書いた作家の母親として演じるバージョン)だったが、これは一人3役バージョンを選択した方が個人的には合ったと思われる。客席にいる観客に脚本の一部を読ませる演出が入っているのだが、弄られる怖さみたいなものが先行して集中できない。もっと、外側から観たい派である。大原研二の演技だけの方が個人的には楽しめた筈。
『屋上庭園』
そもそも公演のコンセプトが”俳優を観る”だと思っている。シンプルな演出の中で、脚本という制限の中でどこまで俳優が自由になれるかという部分を観るのが非常に面白かった。明らかに観るたびに違うのだろうというのが伝わってくる。ただ、実際には時間的にも金銭的にも2度以上観ることが出来なかったのが残念。
俳優:☆☆☆☆★
宮崎雄真
俳優陣は、一人の例外もなく非常に達者なのだが、観た回では宮崎雄真が出色だった。終演後のフィードバックで、他の出演陣から劇中の三輪が無茶苦茶調子が悪そうだったという指摘が入っていたが、観ている側もそう感じた。並木から「五年後にもう一度会い直そう。少しは人間ができてるかも知れん。」と言われるシーンでのリアクションが、五年後まで自身の寿命が持たないと思っているかのような雰囲気が出ててゾッとした。(脚本を読む限りそんな描写は微塵もない)
まとめ
終演後のフィードバックの議論までが一つの作品だった。俳優があの時はこう思って演技してた、みたいなお話はとても貴重なので、この企画は続けて欲しい。
コメント