出典:MCR http://www.mc-r.com/
おすすめ度:☆☆☆✬★
公演期間:2023/05/26(金)~2023/06/04(日)
劇場:ザ・スズナリ
脚本・演出:櫻井智也
出演:川島潤哉、奥田洋平、後藤飛鳥、小野ゆたか、澤唯、堀靖明、わたなべあきこ、川久保晴、櫻井智也、おがわじゅんや、北島広貴、上田房子、伊達香苗
あらすじ
罪の上に立つ自覚のある殺人鬼と疑問も持たず只の空白で踊る殺人鬼と天使と呼ばれる資格のない女。
どれだけ手を伸ばしても
その手に触れるものは、何もない。+++
2015 年、2019 年にザ・スズナリで上演した「死んだら流石に愛しく思え」に大幅改訂を加えた『最終版』になります。実在した殺人鬼「ヘンリー・リー・ルーカス」を下敷きに、クズと、クズと、ある人にとっては善人と、クズだけど世界にとっては善人と、善人だけどある人にとっては邪魔者などが、やあやあやあと愉快な情景を繰り広げる、四方八方から罵詈雑言が飛び交う滑稽なお話です。
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作品の感想
あくまでも個人の感想、若干ネタバレを含むため閲覧注意
演出・脚本:☆☆☆★★
2019年の再演を観ている。細かい筋は忘れてしまっているが、大幅改訂というほどにお話の内容は変わっていない印象。初めて観た時のインパクトがあまりにもエグいため、再演でそれを超えてくることは少なくとも自分の中ではなかった。
今作でもグレープフルーツぐちゃぐちゃに素手でつぶしていくという無差別殺人の描写は衝撃的。座席が前方だったこともあり、劇場に広がる柑橘系の爽やかな香りと描写している内容のギャップにクラクラした。
川島潤哉、奥田洋平の殺人鬼コンビが本当に絶望的にハマっていて、この二人でなければ表現できない狂気を今回も目の当たりに出来た。
俳優:☆☆☆☆★
川島潤哉
本作を支える大黒柱。この人なしでは成立しない。振り切っていない、已む已まれずの狂気が全編を覆う中、特にラストシーンが冴えわたっていた。
奥田洋平
主人公とは対照的な完全に振り切っている狂気。問答無用に壊れてる。目つきのヤバさが尋常じゃなく観ている側の本能を刺激してくる怖さ。物語からの退場の仕方もらしい演出だった。
堀靖明
MCRではもはや欠かせない俳優。全体的に重苦しい作品の中で、作品の雰囲気を壊すことなく尖がった笑いを提供してくれていた。序盤の奥田洋平との掛け合いから起きる笑いが流石だった。
まとめ
川島&奥田でなければ成立しない気がする作品でお二人の年齢的にも再々々演は難しそう。そういう意味では観れて良かった。
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