出典:こわっぱちゃん家 https://co-wappa.jimdofree.com/
おすすめ度:☆☆☆✬★
公演期間:2023/06/15(木)~2023/06/18(日)
劇場:シアター711
脚本・演出:トクダタクマ
出演:田中愛実、瀧啓祐、トクダタクマ、井上雄仁、亜理、海老原直、鈴木貴大、那智、鳴海真奈美
あらすじ
人の話をちゃんと聴くことができる人は
人に話がちゃんとできる人より
どれだけ優しいスキルを持った人なのだろうか
それなのに、どうして本当に傷ついてるのは
いつも話を聴く方なのかな・・・。
肯定は正義 否定は悪
確かにね・・・でも本当にそうなのかな?
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作品の感想
あくまでも個人の感想、若干ネタバレを含むため閲覧注意
演出・脚本:☆☆☆☆★
物語は二人の聴き手のそれぞれの立場で発生した葛藤を舞台上で重ねて表現しつつも別々に描き、最後に邂逅(クロス)させるようになっている。一人は、所謂”傾聴ボランティア”と”お悩み相談室”を掛け合わせたようなサービスを悩める人に提供するNPO法人の主宰、もう一人はラジオでリスナーの悩みを鮮やかに解決する本業はライターのDJ。
NPO法人の主宰は、自分以外の誰かの幸せをひたすらに願って活動していたが、妊娠を機に何よりも自分の子供の幸せを願う自分自身の価値観の変化に戸惑い、NPO法人の活動を続けていけるかどうかと葛藤する。ラジオDJは、いつの間にか相談相手が聞きたいことを先回りして答えるだけであり、物事の本質を捉えて独自の切り口で物事の本質を語る表現者としてのライターの自分を見失っていることに気づき葛藤する。そんな二人がその葛藤のピークでお互いに出会い、という感じ。
構成はとしては、倒叙式でオープニングがラストと繋がっていて、場転も敢えて一方の前のシーンと重ねて、他方のストーリーが展開している中、前のシーンの演者が無発声のマイムで暫く演技を続けるような演出になっている。これはちょっと好き嫌いが分かれるかもしれない。ただ、全体的に非常によくまとまっていて観やすい作品だった。
俳優:☆☆☆★★
トクダトクマ
主宰で作・演なので、流石に自分の演技や声の特性をよく捉えている。有能なマネージャ感が確り出ていて、作品のまとまりの良さを出していた。
田中愛実
仕事が出来るオーラが凄かった。出来過ぎるが故の悩みというギャップが良く表現されていて物語の主軸を確り押さえていた。
まとめ
ややチケット代高めではあったが充分楽しめる作品だった
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