【演劇観てきた感想】アマヤドリ『純愛、不倫、あるいは単一性の中にあるダイバーシティについて』

4.0
アイキャッチ画像 演劇

フライヤー画像

出典:アマヤドリ 公式サイト http://amayadori.co.jp/

おすすめ度:☆☆☆☆★(4/5)
劇場:シアター風姿花伝
公演期間:2022/02/18 (金) ~ 2022/02/27 (日)
出演:榊菜津美 、沼田星麻 、相葉るか 、一川幸恵、河原翔太 、宮川飛鳥、徳倉マドカ 、松尾理代  作・演出:広田淳一

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あらすじ

公開されているあらすじはないのだが、タイトルと公開されている人物相関図がほぼあらすじ。

人物相関図

出典:アマヤドリ 公式Twitter https://twitter.com/amayadorix
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作品の感想

注意

あくまでも個人の感想。ネタバレ全開のため閲覧注意

内容としては、この相関図に沿って「やまぶきとハイカット」、「ハイカットと弓道」、「弓道と絶滅」、「弓道とカヌレ」、「カヌレとぴけ」、「ぴけと微炭酸」、「微炭酸と絶滅」、「絶滅とさわやか」の組み合わせで、場面が数珠つなぎ、時には場面が喰い気味に重複、或いはWEB上で4人(5人?)同時に描かれていく会話劇構成。絶妙な掛け合いの会話劇でラストはアマヤドリらしく群舞(ダンスではない)。これぞアマヤドリっていう読後感。

「やまぶきとハイカット」

アロマンティック(他者に恋愛感情を抱かない人)のやまぶき(一川幸恵)と人に愛されるのが苦手(人を好きにはなる)なハイカット(徳倉マドカ)。結末は予想通り上手くいかないのだが、やまぶきが無茶苦茶”格好良い綺麗”。恋愛感情に揺れない美人のオーラが半端なくて良かった。オープニングがこの二人でラストいきなり告白の展開も秀逸。

「ハイカットと弓道」

特殊な家庭環境で互いにちょっとレアな個性を持っちゃった姉妹。人に愛されるのが苦手なハイカット(妹)と複数の人を同時に好きになることができるポリアモリーの弓道(姉)。優しく妹を見守る弓道(榊奈津美)のふわっとした軽くて優しい質感が、本作を重くし過ぎずいてくれていてよい。ハイカットの失恋による鬼凹み加減も納得感高くて良い場面。

「弓道と絶滅」

ポリアモリーの弓道と彼氏①の絶滅。いい雰囲気の二人だったが、可愛い顔して実は不倫している性格エグい絶滅(河原翔太)。でも絶滅の考え方というか恋愛観に関しては実はメジャーな部類というギャップが良かった。

「弓道とカヌレ」

弓道ともう一人彼氏でありポリアモリーであるカヌレとのポリアモリー同士の二人。同じポリアモリーだけど、ちょと違う感じ。弓道は深く、カヌレは浅くなイメージを受け取る。今作昨年加入したばかりの新人のレベルに驚かされるのだが、古参の(気づけば5番目と6番目に古い…) 二人のやり取りは流石の安定感抜群。

「カヌレとぴけ」

弓道と絶滅の裏返しな関係の二人。ぶっ飛んだ容姿(あれはあれで可愛いが)とヤバい考え方をするぴけ(松尾理代)が恋愛観はメジャー。絶滅と違って一途。故に大変。ラストのカヌレ(沼田星麻)のセリフは良かった。

「ぴけと微炭酸」

一番のメジャーな価値観に近い二人。が、元地下アイドルYouTuberとその追っかけの童貞っていう、設定が一番変化球。そのメジャーな価値観を”最悪”って言ってしまうぴけ。二人の掛け合いというか、微炭酸(宮川飛鳥)の可哀想加減が絶妙。数回しか見たことないがなんか主宰の広田淳一が演技している雰囲気を感じた。

「微炭酸と絶滅」

タイプが違う仲良しっているよね。という二人。恋愛では微炭酸が絶滅に頼っている感じだが、人としては絶滅が微炭酸に救われている感じがする関係性がよい。

「絶滅とさわやか」

通常の不倫カップル(笑)絶滅のダークな部分に惹かれているのか、自らの寂しさを埋めるためなのか、さわやか(相葉るか)が終始エロ可愛い。よくこの役名配するな、、というぐらい真逆。アマヤドリの俳優陣は皆発声が抜群に上手くて本当によく”練れている”のだが、相葉るかはその中でも声質が独特でセリフが心地よく耳に届く。

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まとめ

これぞアマヤドリっていう読後感。結構急に終わる。そして群舞。アマヤドリ観てるって感じ。

分かったようで分からず、随所に刺さるが何かモヤっとする。

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