【演劇観てきた感想】劇団人間嫌い『祝みぃ子.mp4』

4.0
アイキャッチ画像 演劇

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出典:劇団人間嫌い https://ningengirai.studio.site/

おすすめ度:☆☆☆☆★
公演期間:2024/12/18(水)~2024/12/22(日)
劇場:駅前劇場
脚本・演出:岩井美菜子
出演:今井未定、川勾みち、武田紗保、高坂美羽、根本珠里、平川千晶、前田夏実、岸鮫子、藤田頼奈、井澤佳奈、武藤遥香、菅原実加

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あらすじ

出会った頃はピチピチJKだったのに、気がつけば27歳。

高校時代の部活の同期からきた、結婚の報告にハッピーで震えてる。
みぃ子、10年付き合って結婚はエモすぎるって。

結婚式の余興担当って、どう考えてもわたしたちじゃん?
元映画部の威信にかけて、全力お祝いムービー作成するね。

「……当時の写真、誰か持ってる?」

さぁ、10年分の思い出を捏造しよう!

出典:劇団人間嫌い https://ningengirai.studio.site/
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作品の感想

注意

あくまでも個人の感想、若干ネタバレを含むため閲覧注意

演出・脚本:☆☆☆☆☆

2017年に今はなきシアター・ミラクルで『かわいいチャージ』の初演を観てから6年。何作か観てきた中で一番テキストが良かった。どうしても岩井美菜子の属性に寄った視点で表現されがちな作品になるのは、良くも悪くも演劇なので当たり前なのだが、今作取り扱っている内容がかなり普遍的な部分を含んでいて、ジェネレーションギャップやジェンダーギャップを感じさせない内容なのが良かったと思う。逆に、岩井美菜子の感覚にそういったギャップを感じない、というか、共感が勝るようなこれまでの劇団人間嫌いの中心的な顧客層にはどのように映ったのだろうか、というのが興味深い。

思い出は人それぞれ。10年という月日が思い出を美化していたり、逆に、風化していたり、という事がありながらも、その時に共に過ごしたという事実が人々を繋ぎとめている。登場人物なりの10年があって、これからも時間は流れていくのだなというのが、無理にドラマチックに仕立てずに観客に提示されていくのを観て、凄く人間嫌いという劇団が”大人になった”気がした。

俳優:☆☆☆★★

武藤遥香

前回は『かわいいチャージ』の再演で土橋銘菓が完全にオーバーラップする状態だったが、今作ではウエディングプランナーの長谷川他、アンサンブルで何役かこなしており存在感抜群であった。劇団人間嫌いでしか拝見したことがないのだが、本職の俳優さんではないのだろうか?

武田紗保

意図的に下手な演技を再現性高く演じるのはどう考えても難しい気がするので感心して観ていた。誰が観ても下手な演技って、そうそう存在するものではないので、演出も大変だったと思う。

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まとめ

10周年記念公演おめでとうございます。初見の2017年から6年、今作で一気に大人の劇団になった気がした。

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出典:劇団人間嫌い https://ningengirai.studio.site/

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