【演劇観てきた感想】ロデオ★座★ヘヴン『日本演劇総理大臣賞』

アイキャッチ画像 演劇

フライヤー画像

出典:ロデオ★座★ヘヴン https://rodeotheheaven.wixsite.com/rodeo

おすすめ度:☆☆☆☆★
公演期間:2023/12/27(水)~2023/12/30(土)
劇場:駅前劇場
脚本・演出:柳井祥緒
出演:浅井伸治、伊藤俊輔、小口ふみか、榊陽介、島口綾、杉山圭一、鈴木朝代、高野絹也、鶴町憲、百花亜希、森田陽祐、音野暁、澤口渉

スポンサーリンク

あらすじ

昭和15年。
日本は中国と戦争状態にあり、3年が経とうとしていた。
時の政府は戦争に力を注ぐべく、国民を巻き込んだ総力体制を築き始める。
その動きは暮らしや文化活動にまで及んでいった。

翌年、昭和16年。
優れた演劇作品の戯曲に授与するべく演劇賞が創設される。
『日本演劇総理大臣賞』。
主催は内閣情報局。 政府は莫大な賞金と名誉という飴をちらつかせて、
演劇を 国家に奉仕させようとした。

これはそんな時代の、ある演劇人たちの物語。

出典:ロデオ★座★ヘヴン https://rodeotheheaven.wixsite.com/rodeo
スポンサーリンク

作品の感想

注意

あくまでも個人の感想、若干ネタバレを含むため閲覧注意

演出・脚本:☆☆☆☆★

年の瀬、今年の観劇納めに相応しい両作だった。稽古場パートと会議室パートを行き来しながらちょっとし謎解き要素と会議劇の要素が交錯しながら、昭和初期の創作にとって厳しい時代を生きた演劇人の葛藤を納得度高く描いていて、ラスト半年ぶりぐらいに演劇で泣いた。

稽古場パートでの風景は、時代は変わっても、なおクリエーションの現場としての臨場感に溢れていて俳優陣が演出を受けて演技を変えていく様子が印象的。

会議室パートは、終盤の展開が『12人の優しい日本人』へのオマージュが過ぎる感じがしたが、演劇ファンとしてはそれも楽しめるということで。

両パートで舞台装置上は同じ位置に座っている二人が全く違う思いと動きする多々良(杉山圭一)と嵯峨野(浅井伸治)の対比も印象的だし、余話の羽田秀春(音野暁)と名村春子(鈴木朝代)の物語が時系列的に同時期の出来事として存在し、余話を観てからの本編というのも楽しめた。

俳優:☆☆☆☆★

百花亜希

劇中劇での演技と劇中の雪子とのメリハリが効いていて、演技の中で演技しているのだが、どちらも違うがどちらも巧いというのが凄い。

浅井伸治

ほぼ2時間存在感を消して温和な雰囲気で会議を見守っていたのに最後豹変する様がこわい。多々良(杉山圭一)の軍国主義的な警察官の存在感の陰に隠れて、最後に内閣情報局の本性を剥き出しにしてくるシーンが強烈。前観たときは特撮ヒーローだったのにw

スポンサーリンク

まとめ

今年の観劇は今作がラスト。気分よく締めくくれた。祝”ロデオ★座★ヘヴン”復活である。

フライヤー画像

出典:ロデオ★座★ヘヴン https://rodeotheheaven.wixsite.com/rodeo

コメント

タイトルとURLをコピーしました